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(医療的ケア)主宰はこう解いた!第37回介護福祉士国家試験 実体験付き過去問解説

こちらではワタシこと“主宰“が受験した第37回介護福祉士国家試験の試験中にどのように考えて解答を導き出したのかを含めて実体験を交えた過去問解説を行なっています。ここでは「医療的ケア」について。これでようやく午前中最後のパートです!(笑)各パートを通して読んでいただければ過去問1年分が学習できるかと思っています。

問題 59

次の記述のうち,成人に対する救急蘇生法での胸骨圧迫の方法として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 呼吸が確認できない場合は,すぐに圧迫を始める。
2 圧迫する部位は,胸骨の左側である。
3 実施者の両手を重ねて,指先で圧迫する。
4 圧迫の深さは,胸が10cm沈むようにする。
5 1分間に60回を目安に圧迫する。

胸骨圧迫(心臓マッサージ)とは、心停止した傷病者の心臓付近(胸の真ん中)を外部から圧迫し、脳や全身の臓器に血液を送り込み循環を促す救命処置です。手順は、胸の真ん中に重ねた両手の付け根を置き、肘を伸ばして真上から垂直に胸が約5センチ沈むまで強く圧迫します。1分間に100〜120回の速さで、30回連続して行い、圧迫の合間には胸が元の高さに戻るようにしっかり力を抜くことが重要です。主宰は5.を選んでしまい、間違えました。あれだけ、数値の選択肢は間違いの可能性が高いと言っておきながら。(汗)

これが正解です。心停止でない傷病者に胸骨圧迫を行ったとしても重大な障害が生じることはないとされていますので、ためらわずに胸骨圧迫を開始してくださいとのことらしいので、肝に銘じて。救える命があるのならそうしたいものです。

胸の真ん中(胸骨の下半分)とされていますので間違いです。

指先って。(笑)メチャやりにくそうじゃないですか。

上述通り、約5cmとされています。単三電池の長さくらいと説明されているところもあり、具体的でわかりやすいですね。

主宰は(恥ずかしながら)これを選んでしまいました。上述通り、1分間に100〜120回の速さで行います。

問題 60

次の記述のうち,痰を喀出する仕組みに関するものとして、正しいものを1つ選びなさい。
1 呼吸器官の内部は乾燥した状態になっている。
2 気管の内部の表面には絨毛があり,分泌物の侵入を防いでいる。
3 分泌物は,咽頭で吸収される。
4 痰は,咳や咳払いによって排出される。
5 咳は,下垂体にある咳中枢によっておこる反射運動である。

乾燥していると咳や痰、喘息の症状が現れますので。間違いです。

絨毛があるのは、小腸の粘膜面ですね。気道表面には繊毛があります。間違いです。

「?」ってなりましたが。(汗)痰そのものが分泌物ではありますが、咽頭で吸収されるの?と。実際は吸収されることはないですが、主宰は当日よくわからず保留&スルーしました。

そのままやん!って思いました。(笑)これが正解です。

咳中枢は延髄にあります。主宰はよく分からず、「下垂体にあるの?」と思いましたが、どう見ても4.が正解かと思ったので消しました。

問題 61

次の記述のうち,介護福祉士が行う口腔内の喀痰吸引の方法として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 吸引圧は,利用者の体調によって介護福祉士が決める。
2 吸引圧をかけた状態で,吸引チューブを挿入する。
3 口蓋垂まで吸引チューブを挿入する。
4 吸引チューブを回転させながら痰を吸引する。
5 吸引後は洗浄水を吸引し,清浄綿でチューブを拭く。

喀痰吸引とは、吸引器を使って口や鼻などから痰を吸引し取り除くことです。医療行為なので、医師や看護師などの医療職以外は原則禁止とされていますが、一定の研修を受けた介護職員や介護福祉士でも実施可能になりました。

原則医療行為ですので、介護福祉士にそこまでの権限はありません。

吸引圧をかけての挿入はマズイですので間違いです。

口蓋垂って、いわゆる「のどちんこ」のことです。痰吸引でカテーテルをどこまで挿入するかは、吸引する場所によって異なり、気管カニューレ内ではカニューレの長さまで、鼻腔・口腔内では咽頭(のどの奥)までとされています。

これが正解です。正解なんですが、主宰はなぜか、これをスルー。(汗)集中力が切れたのか、何なのか。

清浄綿ではなくアルコール綿ですね。恥ずかしながら、主宰は5.を選んでしまいました。今もって謎です。(汗)

問題 62

次の記述のうち,消化器症状の説明として,正しいものを1つ選びなさい。
1 腹部膨満感は,腹部が張る感覚のことである。
2 しゃっくり(吃逆)は,胸膜の刺激で起こる現象である。
3 胸やけは,飲食物による食道の熱傷のことである。
4 げっぷ(噯気)は,咽頭にたまった空気が排出されることである。
5 嘔気は,胃や腸の内容物が,食道を逆流して口外に吐き出されることである。

そのままですね。これが正解です。

しゃっくりは肺の下にある横隔膜の痙攣によって起こります。

胸やけとは、みぞおち付近に感じる焼けるような、ヒリヒリとした、あるいは熱い感覚の不快感です。胃酸が食道へ逆流することで、胃酸が食道の粘膜を刺激することが主な原因です。飲食物による熱傷って。(笑)

げっぷとは、消化管内に溜まった空気やガスが、口から排出される生理現象のことです。

これはもう嘔吐ですよね。(汗)嘔気(おうき)とは、吐き気のことで、胃の不快感やムカムカとした感覚が特徴です。

問題 63

Aさん(80歳,女性)は,脳梗塞(cerebral infarction)の後遺症で左片麻痺があり,介護老人保健施設に入所して在宅復帰に向けた訓練をしている。嚥下障害もあるため,経鼻経管栄養による栄養摂取をしているが,経口摂取できないことでイライラしてチューブを抜去したことがある。医師からは一時的な治療であると説明を受けて同意していた。経管栄養中に介護福祉士が訪室すると,チューブを触りながら,「自分の口から食べたいから,このチューブを抜いてほしい。見た目も良くない」と訴えがあった。看護師に連絡し,チューブが抜けていないことを確認してもらった。このときのAさんへの介護福祉士の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 チューブを抜かないようにAさんの右手を固定する。
2 経管栄養が早く終わるように滴下速度を調節する。
3 医師や看護師にAさんの思いを伝える。
4 Aさんに胃ろうの造設を提案する。
5 Aさんに経口摂取を提案する。

いくらなんでも、固定するのはいけません。身体拘束になります。

これもそうです。勝手にこんなことをしてはいけません。滴下速度が速いと流動物の大量摂取による機械的刺激が起こり、腸の蠕動運動が亢進され、下痢の原因となります。

せいぜいこれくらいですね。出来るのは。

介護福祉士にこんな権限はありません。

同じく、です。介護福祉士が行えることではありません。

まとめ

後から振り返って、なぜこれを選んだのか?と思うことが多々ありました。午前中の最後の科目ということで集中力を欠いていたのでしょうか?介護福祉士国家試験は合格率は高いとされていますが、注意力を欠いた状態ではどんな試験も苦戦しますので。って、集中力を維持するのも決して簡単ではないですが。(汗)何はともあれ半分は終了です。お疲れ様でした。次回より、午後のパートの解説を行いますので、引き続きよろしくお願いします!!

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