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(人間関係とコミュニケーション)主宰はこう解いた!第37回介護福祉士国家試験 実体験付き過去問解説

こちらではワタシこと“主宰“が受験した第37回介護福祉士国家試験の試験中にどのように考えて解答を導き出したのかを含めて実体験を交えた過去問解説を行なっています。今回は「人間関係とコミュニケーション」のパートを解説しています。

問題 3

人間関係と心理に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。
1 自己愛とは,自分という存在を,他人と区別して意識することである。
2 自己同一性の確立とは,自分とは何かという認識をもつことである。
3 自我とは,日常行動に影響を与える,表面化していない意識のことである。
4 自己覚知とは,コミュニケーションにおいて自分について話すことである。
5 自己中心性とは,自分の意思で自分の行動をコントロールすることである。

「自己愛」とは文字通り、「自分が好き!」という感覚のこと。自己愛は他者に思われて育つものであるとするならば、“他人と区別して“のところが引っかかります。当日、あまりピンと来なかったので、一旦スルーしました。

自己同一性。アイデンティティというヤツです。「自分とは何か?」まさにそのままですね!
主宰的にはアイデンティティと聞くと、尾崎豊さんの「15の夜」を思い出します。(笑)
15歳という年齢が、まさにエリクソンの青年期の発達課題と重なり、それでイメージしていました。
先の1.をスルーしましたが、これが正解ということで。

「自我」とは?「わたし」という感覚で、行動の主体が私であるという感覚。他人と区別できる感覚といったところか?
まあ、ここまで詳しくなくても、“私のことくらい“のザックリした理解で良いかとは思うけど、“表面化していない意識“とは明らかに異なるかと。「わたし」と認識しているので、ね。先の2.より違和感があるので間違いかと思い削除しました。

「自己覚知」!これは知っていました。主宰は2024年に社会福祉士国家試験を受験し、突破しているので。(エヘン)
社会福祉士の試験には頻出ですし、現場の実践でも求められることでもあるので。自己覚知とは、自分自身を客観的に見つめ、自分の価値観や感情、考え方の癖を把握することと言えるでしょう。というわけで、この選択肢は削除できました。

「自己中心性」は上述のエリクソンと対をなすように出てくる、ピアジェの認知発達理論で見ることができます。ピアジェにおける“前操作期“と呼ばれる段階で見られる、自分の感情や視点を中心に物事をとらえ、他者の感情や視点を理解するのが難しい状態のことです。いわゆる“ジコチュー“とは異なります。自分の意思でコントロールすることではないので、これも違います。

問題 4

Aさん(80歳,男性)は,有料老人ホームに入所することになった。一人暮らしが長かったAさんは,入所当日,担当の介護福祉職と話すことに戸惑っている様子で,なかなか自分のことを話そうとはしなかった。介護福祉職は,一方的な働きかけにならないように,Aさんとコミュニケーションをとるとき,あいづちを打ちながらAさんの発話を引き出すように心がけた。このときの,介護福祉職の対応の意図に当てはまるものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 互いの自己開示
2 コミュニケーション能力の評価
3 感覚機能の低下への配慮
4 認知機能の改善
5 双方向のやり取り

介護福祉職の対応の意図が問われています。“一方的にならないように、それでいて発話を引き出す“とあるので、「互いの自己開示」はまだ少し先の段階では?と思いました。

評価ってのが違和感ありあり!ですよね。(笑)

感覚機能なんてどこにも出てきてないです。唐突過ぎますね。

これはもう極端すぎるでしょう。(笑)

一方的にならないよう、発話を引き出すとあるので、まさに“双方向“ですね。これが正解です。

問題 5

次の記述のうち,介護福祉職のキャリアパスに関するものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 介護計画を作成するときのポイントを明確にする。
2 介護福祉職の業務マニュアルを具体化する。
3 利用サービスに応じて求められる関係書類を検討する。
4 介護施設に必要な設備基準について確認する。
5 介護福祉職として必要な能力や経験を明確にする。

ここでは「キャリアパス」とは何かが問われており、それが全てですね。(笑)
「キャリアパス」(Career Path)とは、日本語に直訳すると「キャリアを得るまでの道」といったところでしょうか。Pathとは“道“ですしね。すなわち、キャリアパスは組織内においてキャリアを積み重ねていくために必要な過程や道筋を示すものと言えます。となると、これらの選択肢はちょっとズレているのが分かります。

というわけで、これが正解です。

他方、キャリアパスと混同されがちな言葉に、「キャリアプラン」があります。キャリアパスが上述通り「職務や職位に就くまでの道筋」であるのに対して、キャリアプランは働く人が自分自身で考える将来の目標や目標までの計画を指します。そのため、キャリアパスのように組織のなかで完結する目標や道筋とは異なり、キャリアプランはキャリア形成を目的とした転職や独立も選択肢となり得ます。この点が、キャリアパスとキャリアプランの違いと言えます。

問題 6

B介護老人福祉施設に,学校を卒業したばかりの元気なC介護福祉職が加わった。2か月後,ユニットリーダーが,「最近,C介護福祉職に笑顔が少ない。いつもとちがう様子だ」と,フォロワーであるD介護福祉職に話した。D介護福祉職はチームの一員として何ができるのかを考えた。D介護福祉職が最初に行うフォロワーシップとして,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 C介護福祉職に対して,元気を出すように励ます。
2 ユニットリーダーが気になっていることを詳しく聞く。
3 C介護福祉職の状況をユニット内のほかのメンバーと速やかに共有する。
4 施設長に対して,何か指示を出すようにお願いする。
5 C介護福祉職に対して,介助方法について教える。

“励ます“とかの選択肢は間違いなことが多いです。
まあ無意味とまでは言いませんが、国家試験の答えとしてはどうよ?と思うので。(笑)

実は、シンプルにこれが正解なんですよね。
まず、フォロワーシップについてですが、フォロワーシップとは、フォロワー(リーダーのもとで業務を遂行する人)が組織やチーム、リーダーのために主体的に考えて行動することを意味します。ユニットリーダーが気にかけていることをまずは明らかにすることがスタートです。リーダーシップと対をなす言葉として押さえておきたいところです。リーダーの腰巾着的な意味合いはありません。(笑)

主宰は、何故だかこれを選んで間違えてしまいました。(汗)
C介護職の現状を把握しないと何を共有するねん?と、今から思えばなぜこれを選んだのかと猛省です。。。

これはちょっと、丸投げ感が過ぎるかと。(笑)“チームの一員として“、と考えると違うかと。

これはちょっと唐突ですね。(笑)例えば、介助の方法で悩んでいます、とかが明らかであれば無くはないでしょうけど。

まとめ

今回の主宰は、やってしまってましたね。(汗)
問題6なんて冷静に見れば答えは一つです。
この、「やっちまった感」は試験では間々あるので気を付けてください。
普段なら間違えるはずのない問題でつまづいてしまう。
今振り返っても、何故こうなったのかは、謎のままです。。。
試験あるあると言ってしまえばそれまでなんですが、ね。

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